修正とは「撤回」ではない

――デマと決めつけに振り回されないための思考の軸

最近、ニュースやSNSでこんな言葉をよく目にしませんか。

  • 「金利上昇は市場の勘違いだ」
  • 「日本は自国通貨建てだから問題ない」
  • 「MMTを理解していない人が不安を煽っているだけ」
  • 「反対するやつは無知か売国だ」

言い切りは強く、分かりやすく、気持ちがいい。

でも、分かりやすさと正しさは、まったく別のものです。


主張が強い時代ほど、立ち止まる価値がある

政治家の発言も、専門家を名乗る人の言葉も、SNSのインフルエンサーも、

最近は**「断言型」が増えています**。

たとえば、高市政権の

「金利上昇は世界の勘違い」という発言。

これは、

  • 嘘を言っている、という話ではありません
  • ある前提に立てば、そう解釈できなくもない主張です

問題はそこではなく、

**「それ以外の可能性をどれだけ想定しているか」**です。


修正とは「間違いを認めること」ではない

ここで、今日一番伝えたいことがあります。

修正とは、主張を撤回することではなく、選択肢を増やすこと

多くの人が誤解しています。

  • 修正=負け
  • 修正=過去の否定
  • 修正=ブレ

でも、現実の世界では違います。

本当に危ないのは、こういう状態です

  • 「これが正しい」と決め打ちする
  • 別の可能性を考えない
  • 想定外が起きたら、誰かのせいにする

これは思想の問題ではなく、リスク管理の問題です。


MMT礼讃や過激な言説の「共通点」

MMTを強く支持する人たち、

政府を無条件に擁護する人たち、

あるいは「日本はもう終わりだ」と煽る人たち。

立場は真逆でも、共通点があります。

それは、

選択肢を一つに絞り、他を切り捨てること

  • 「これさえ分かれば安心」
  • 「反対意見は無知」
  • 「複雑に考える必要はない」

こうした言葉は、考えるコストを下げてくれます

だから、若い世代ほど引き寄せられやすい。

でも現実は、

  • 経済も
  • 社会も
  • 人生も

単線では動きません。


政府の発言をどう受け止めればいいか

大切なのは、

「信じるか」「否定するか」ではありません。

見るべきポイントは、次の3つです。

  1. 最悪のケースを想定しているか
  2. 想定が外れた時の代替策があるか
  3. 時間が経っても説明が変わらないか

これが見えない時、

どんなに立派な理論でも、実務では危うい。


若い世代にとっての「賢い距離感」

政治や経済の話題に対して、

無理に専門家になる必要はありません。

ただ、これだけは覚えておいてほしい。

  • 強い言葉ほど、選択肢を減らしている
  • 本当に信頼できる人ほど、「不確実性」を口にする
  • 正解をくれる人より、考える余地を残す人の方が誠実

最後に:ブレない人ほど、柔らかい

「自分の考えを持て」とよく言われます。

でも、それは「変わるな」という意味ではありません。

  • 状況が変われば、考えも変える
  • 新しい情報が出れば、選択肢を増やす
  • 間違っていたら、静かに修正する

それができる人は、

実は一番ブレていない

主張を守るために現実をねじ曲げるより、

現実に合わせて選択肢を増やす。

それが、

デマにも決めつけにも振り回されない、

いちばん実用的な知性です。

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

CAPTCHA


a8mat=3HQTLS+2M2ICY+49ZM+C5O69" rel="nofollow">
PAGE TOP